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空海と密教美術
二年ぶりの更新です。

東博で「空海と密教美術」が開催されてます。
密教というと怖い顔した明王系がいるし
四天王もいる!
邪鬼好きには外せません。
ということで行ってまいりました。

例によって360度見放題
かぶりつきの露出展示。
舐めるのも可能そうな至近距離の国宝たち!
いいんでしょうか。不届きな人たちに
由々しき事態にされちゃわないのでしょうかと
心配してしまうほどの近さ。

混雑でざわついてますが、幽玄な照明が
神秘性をひきたてます。

気に入った仏像メモ
・醍醐寺 「五大明王・大威徳明王像」
真ん丸目のかわいい水牛(チョッパーみたい)に座す、
六面六臂六足の像

・東寺 五大虚空蔵菩薩像
馬に乗ってる法界虚空蔵菩薩坐像
足の太い孔雀に乗ってる蓮華虚空蔵菩薩坐像
顔が面長。岸部シローみたいでなごむ

・東寺 兜跋毘沙門天
地天女の両手の上に立つ。
地天女の左右には、尼藍婆(にらんば)・毘藍婆(びらんば)

・東寺立体曼荼羅から
降三世明王立像(ごうざんぜみょうおう)
足下に踏みつける一方がヒンドゥー教のシヴァ神
(大自在天王)であり、
もう一つがその妻の烏摩(うま)
神様踏んじゃってますから!


・東寺立体曼荼羅から
帝釈天騎象像
男前。 乗ってる象がこれまたよい。
あまりに男前すぎるので、顔が時代的に後世に
作られたのではないかという説。


邪鬼つき仏像は三体。
・仁和寺(にんなじ) 増長天
こぶりな印象。
踏みつけられてる一匹の邪鬼。痛めつけられてる感じ


・東寺立体曼荼羅から
持国天と増長天
この模刻が川崎大師にあるが、さすが原型。ありがたさが違う。
しかもかぶりつき。
この四天王らの邪鬼のおとぼけ感が大好きで。
とりわけ増長天の左足に踏まれてる邪鬼がキングオブベスト。

褌しめて筋骨隆々、あっちょんぶりけな表情がたまりません。
(画像からは見えなくて残念)
こんな間近で見ることができ眼福至極。

(画像は公式HPより)
# by qubok | 2011-08-06 17:08 | 邪鬼

おおくら大仏と善養蜜寺
豆本フェスタで知り合ったIさんと、世田谷の石像を巡り
大変楽しいひとときを持った。
画像を、裸眼立体視の交差法用として載せる。

まずは日蓮宗 妙法寺におわします、おおくら大仏。

高さ8mのブロンズ像なのだが、なんとこの大仏さま、
回るのです。
じーっと見つめていると確かに動いたような.....
「今、動いたよね?!」と二人同時に叫んだので
錯覚ではなかったと思います。
このときは境内側を向いていたのですが、夕方には、
下校する子どもたちを見守るため、電動で180度回って
道路側を向くのだそうだ。

そして後日、出向いたのが、等々力駅近くの真言宗 善養密寺。
ここはぶっ飛びの石像群に出会えるステキなお寺で、
いきなりデッカイ一対(画像は1匹ぶんですが)の羊がお出迎え。

このニタリと口元を緩める笑顔が不気味。
お寺に羊の像って珍しく感じるのですが、調べてみると
空海の十住心論(じゅうじゅうしんろん)から引いてる可能性があるらしい。

十住心論とは、心のありようを十段階に分けて説いたもので
もっとも卑しい第一の心の段階が羊なのだ。
異生羝羊心(いしょうていようしん)と言って、本能のまま生きる段階。
食欲と性欲のみを思って生きている、雄羊のような心を持つ凡人。
確かにこの羊は卑しい笑いを浮かべてるようにも見えてくる。

羊の次の段階は、愚童持斉心(ぐどうじさいしん)。
儒教の象徴とされ、人間としての道徳、倫理にやや目覚め、
自分の精神を少しでも向上浄化させようとする心。
確かに羊の次には一対の、これまた3m以上ありそうな
大きな中国風の方士と武人がいました。

手に持つ笏と剣は金と銀にきれいに塗ってあり、何故か両者とも鼻の頭がちょんと黒い。
「吾妻大権現」と表記され、近くにある野毛大塚古墳ゆかりでもあるらしい。

第三番目の段階は、嬰童無畏心(ようどうむいしん) 。
幼子のように煩悩から離れて畏れが無い心。
これをあらわすものがこの一対の童子ではないかな、と。
一転して小さいです。50cmくらい。
残りの7つの段階をあらわすものはみつからなかったので
正解かどうか自信はない。

さて、この他には奇怪な石像がまだまだあって。
かなーり大きなこちらは「かい蛇」または「ヘテ」という
中国から朝鮮半島に伝えられた伝説上の動物。

真贋を見極める能力があり火除けの神だそうでこれも一対。
睫毛が長いです。横浜の三つ池公園のコリアン庭園にもいる。

枯山水もあって、龍の橋や

亀王もいる。

可愛い蟹もいて

手に持っているのはオニギリかな?と思ったけど
この寺自慢のカヤの樹由来の榧の実らしい。
樹齢600年~700年で東京都の天然記念物でもある立派なカヤの木はこれ。

なんでも豪族の娘が多摩川で、沢蟹の親子に助けを求められた。
今夜大雨になって流されてしまうので、高台に連れて行ってくださいと言う。
娘は願い通り親子を逃がしてあげた。蟹の言葉通りに多摩川が氾濫。
翌日、沢ガニがお礼にと持ってきたのが榧の実で、それを娘が植えた事で
この木がなったというお話。

お寺なのに狛犬も何匹かいて、布袋さまや精巧なガネーシャもいる。

これは狛犬なのか?かなーり邪悪な臭いがします。
並べて置いてある愛くるしい羊に、頭頂部が似ているのが非常に奇妙。
もしかして、これも羊なのだろうか?

狛猫だっています。(虎なのか?)

どう見てもふざけた猫といった風情の虎のレリーフもありました。

多摩川の精だと言い張るタマ坊もいる。

玄武もいた

竜虎も。白目を塗ってるせいかマンガちっく。

敷石のレリーフに彫られた朱雀。これで四獣そろいぶみ。

空海の幼名が真魚と書いて「まお」なのを知りました。

一番気に入ったのはこのグレイタイプな宇宙人を思わせる童子の石像。

ここほど私好みの石像目白押しなスポットは珍しいです。境内にクラインの壷像すらあったからね。
教えてくれたIさんに感謝。
またいつか再訪したい。
# by qubok | 2009-04-17 04:14 | 石像

四天王の足元
仏教美術の中に潜む、土着的な怪しいものに惹かれる。
中でも邪鬼は大好物。邪鬼カテゴリーを新設。

先般、川崎大師へ行った。
思いがけず立派な四天王が偉容を誇っていた。
京都 東寺の国宝、四天王像の模刻だという。
金網越しだが、邪鬼をステレオ写真(交差法)に撮ってきた。

広目天の足元

持国天の足元

増長天の足元


多聞天の足元(右側)

この多聞天は他の四天王と違って邪鬼を踏んでおらず
地天女(ちてんにょ)が足を支えている。
多聞天は別名毘沙門天ともいい、このタイプを兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)という。
西域に兜跋国(とばつこく)という国があり、敵に攻め滅ぼされる寸前、毘沙門天が
地天女に押し出されるように突然地中から姿を現し、兜跋国を救ったという故事に拠る。

画像は右側しか撮ってないが、地天女の両脇に二匹の邪鬼がひかえている。
これは毘藍婆(びらんば)、尼藍婆(にらんば)という名の、十羅刹女(ジュウラセツニョ)
のうちの二人。十羅刹女とは、釈迦による法華経の説法を聞いて改心した、十人の
美しい女の食人鬼のこと。とても美しいとは見えないけれども。

金網が邪魔っけなので、ネット上から本家 東寺の画像を拾う。


ついでに鬼瓦。


近くの天台宗明長寺 の山門。
派手な彩色だったのでパチリ。

(その他の川崎大師ステレオ写真は
「駄3D」ブログのほうへ載せた)
# by qubok | 2009-02-18 23:13 | 邪鬼

4月21日(月)
昼過ぎに義妹と交代。
義父の様子が昨日にも増してよくなってる感じがする。
きょうは調子がいいのかちょくちょく私を手招きして
たくさんしゃべってくる。
しかし担当医が言うには、多少回復したかのように
見えるが、検査の値は悪く、多臓器不全の傾向があり
依然予断を許せないとのこと。

義妹が早番、私は遅番という体制にしよう
ということで、この様子だと長くなるかもしれないから
マイペースに、無理せずできる範囲で
付き添おうと話す。
早速明日はパートの仕事が忙しく、もしかしたら
これないかもと言う義妹に、仕方無いよと答えた。
私がそのぶん朝から来る。という無理は
しないことにした。

薄情かもしれないが、深夜も付き添わない
と決めたし、臨終に立ち会えないかもしれない事を
二人とも覚悟している。
これが実母だったらどうだろうかとふと思う。
看病で倒れるほどつきっきりで
そばにいてしまうかもしれない。
義父にはそこまでしようとはしないことに
うしろめたさを感じる。

しきりに水が飲みたいと訴える。
水くらい気のすむまで飲ませてあげたいのだが
誤嚥してしまうのであげられない。
しつこく看護婦さんに頼むと、湿らせたガーゼを
咥えさせてもらえる。でもそれさえむせてしまう。

大きな溜息とともに
「くたびれた」と何度も言う

「もう名古屋へ帰っちゃおっか」と言う。
名古屋に住んでいたのは新婚当初から7年ほどで
期間的には短いのだが、お義父さんの中では
その時代が一番輝いていたのかなぁと思う。

すぐにでも帰るつもりになるらしく
胸元の心電図計をむしりとり、指についてる脈波計を
外してコードごとくるくる巻き取って片付けてしまう。
肺炎が治ったら帰りましょう、となだめると
素直に従うのだが、また少しすると外す...のくりかえし。

そうしてすぐにでも家に帰るつもりだから、
体位交換に来た看護婦さんに
「またあとで来るね」と言われたとき
「居ないかもしんないよ」と大真面目に返事して
笑われる。

いきなり大きな声でゆっくり1から100まで数を
数えだす。
なんで数えるの?と聞くと
「うちに帰りやすいように」と応えるお義父さん。
なんのオマジナイなんだろう。
何回か数えてそのうち
「くたびれたから数えるの中止!」とも言っていた。

お義父さんの足元に生体情報モニターがあって
あんまり私がその画面ばかり見つめるものだから
気になってたらしく
「何のTV見てるんだ?」と聞かれてしまった。

この日は入院以来一番よくしゃべる日で
意識もしっかりしてるようだった。
面会時間ギリギリの夜8時までいて、帰宅することに。
「お義父さん、また明日きます」と声かけるとまたしても
「気をつけて」と言われた。
お義父さんこそどうぞ気をつけて。
明日もまた声聞かせて下さい。と心の中で
つぶやきながら病室をあとにした。
けれどその声を聞くことは、もう二度となかった。
# by qubok | 2008-05-08 23:40 | 葬(おく)る

4月20日(日)
 深夜0時がこの病院の消灯時間のようで
部屋も真っ暗になる。看護師さんに、
簡易ベッドの用意も無いので、下の待合室の
ソファーで体を休めたらどうかと提案される。
仕方なく毛布を持って、
4階の個室から1階の待合室へ移動。
部屋を追い出されるなら、夜間付き添う意味が
余り無いように思えてきた。

 1階の待合室も真っ暗で、自動販売機の
明かりだけが煌々としている。自販機の稼動音が
異様に大きく聞こえる。
自販機に寄りかかってしばらく文庫本を読んだりして
時を過ごす。同じ階に宿直の当番医が待機してる
はずだが今夜は救急外来もなく始終何事もない。
大きな窓ガラスが妙に気になり、この場所で
何人も死者が出てることを思うと急に薄気味悪く
なってくる。
変な物が見えたら困るので、眼鏡を外しできるだけ
視界をぼかす。

 明け方近く、毛布をかぶって義父との思い出を
脳裏に描いていたら泣けてきて、泣き寝入りのような
状態で1時間ほど眠れる。

 明るくなったので病室へ戻る。まず真っ先に
心電図を確認する。よかった、ちゃんと心臓は動いてる。
ほっとする。
朝7時ごろ、義妹が交代に来てくれた。
深夜に部屋を出されたことを言うと、それなら
泊り込みはやめようということになる。
義妹の旦那の車で自宅に送ってもらう。
食事をしてお風呂に入って昼過ぎまで寝る。

家事を片付け、夕食用に自分のお弁当を
途中で買って、昼から付き添っていた旦那と
バトンタッチ。
子供らの夕飯は旦那とともに、私の実家で
面倒みてもらう。

きょうは昨日と違って見舞い客もなく、
落ち着いた時間が流れる。
振り返ってみると、人の出入りも激しかった昨日は
怒涛のような一日だった。
私自身も気づかぬまにかなり気持ちが
ハイだったらしく,昨日はあっという間に
時間が過ぎていったが
きょうは何度も時計を見てしまった。

義妹と話した通り、今夜は消灯時間の
深夜0時を過ぎたら帰ることに決めていた。
医師の言ってたタイムリミットを過ぎても
義父は生きている。昨日は心配だったが
きょうは少し安定してきてるように思えた。

看護婦さんも、平熱であることや、爪の色が
きれいになってきたことを教えてくれ、
血色が良くなったと。
もしかしたら乗り越えられるかもしれないね
と言ってもらえ、私もそんな気がしてくる。

この看護婦さんが楽しそうに話してくれたこと。
鼻から痰をとっていて痛くて涙が出たお義父さん。
「あんたは男泣かせだねぇ」と看護婦さんに
言ったらしい。茶目っ気のあるお義父さんらしい話だ。
 深夜旦那が迎えに来た車で帰宅する。
# by qubok | 2008-05-07 16:38 | 葬(おく)る
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怪しいモノども

by qubok
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